第2回:フォロースルーについて

こんばんは。

  

今回はフォロースルー、特に腕の捻りについてお話したいと思います。

 

自身で調べて頂く際に使えるキーワードは「腕の回内」「肩の外転・外旋」です。

 

この「腕を捻る」という動作の例を2つほど上げてみます。

 

1.テニスのプレイヤーのサーブ時の腕の動き・掌の向き

2.野球のピッチャーが投球する時の腕の動き・掌の向き

 

こちらを思い出してください(後ほど動画をリンクします)。

どちらフォロースルーの時に腕を内側に捻る動き、つまり「回内」を行っています。腕をスムーズに振るためには腕を内側に捻る動作が必要になります。

 

実践してみましょう。

1.何も意識せずに直立します。

2.肘から先を脱力した状態で腕を地面と水平に上げます。

3.手の甲が上を向きます。

4.その状態から手首を脱力し、上腕の水平を保ち前腕をを曲げます。

5.手の甲が外側を向きます。

これが腕を曲げる時の自然な動きになります。

 

では、その逆を行うとどうなるでしょうか?

その状態から手首を脱力し、腕を伸ばしてください。

手の甲が上を向きませんか?

腕を伸ばす際、内側へ捻られていることがわかります。

私達が「腕を振る」という動作を行う際、この動作が自然なのです。

 

私達人間の肘関節は伸ばした状態を0°とすると

曲げる(屈曲)側は145°程度、伸ばす(伸展)側には0°です。

曲げることには強くても伸ばすことには余裕がありません。

つまり勢いをつけ腕を降る場合力を逃がすためには、

・上腕ごとそのまま下ろす

・前腕を回内させ、屈曲可能な方向を下へ変更する

の2択となります。 

 

www.study-channel.com

参考:肩を含めた動作範囲は上記サイトに平均値として掲載

 

今回上げた2例で腕が回内するタイミングは、インパクトを掛けた後の「フォロースルー」です。

最下点(開始点)からインパクトの瞬間まで力を入れ加速し、コントロール出来るMaxの力が乗っている状態でボールをリリースorラケットにボールを当てる。その後フォロースルー。

フォロースルーとは「動作後に腕が自然と振り抜かれること」です。

私はこの動作は「ある程度の無意識下」で行われるべきだと考えています。

 

加速しているものを止めるためには相応の力が必要となりますし、インパクトの後の力をイメージまで思考に追加される為集中力が分散してしまうと考えます。

最高加速地点までのイメージは必要ですが、腕をどうやって止めるかの詳細なイメージは必ずしも必要ではありません。

 

ではダーツではどうでしょうか。

全力で腕を振っている訳ではなにで必要のない動作でしょうか?

私はそう考えません。

むしろ、より細かく正確な動作が必要であるダーツでは、ダーツをコントロールすること以外に力を使ってしまっては非効率です(テニスや野球がコントロールが必要ない、ということではありません)。

脱力した際の自然な動きは、怪我や身体に無理をさせないために身体の方からの要求だとと考えています。

 

正確な動作が必要な理由を、BULLへ投げる時を例に考えてみます。

高さを考えず、リリースポイントがブルの中心から垂直に引かれたライン上かつブルのに収めることだけを考えます。

スローラインからブルまでは244cmですが、スローラインに立って若干前傾姿勢になり、腕を伸ばして構えることを考えて大雑把にリリースポイントをブルから200cmの位置とします。

ブルの直径は44mmですので、底辺2000mm・高さ22mm(直径の半分)となり角度が求められます。

 この時の角度θは0.6302°、左右合計で約1.26°

上下誤差も含まれますし身長によるボード面への角度も違いますが、上記の大雑把な計算では頂角1.26°の円錐の中を通すということになります。

計算しておいてなんですが、狭いです。

 

この細い湾曲した円錐を通すためには、身体が動きたいように動かしてあげることが一番では無いでしょうか。

 

では第2回はこの辺で。

次回はフライトの効果について記事にようかと。

 

では。